こんにちは、とらおです。
暑い日が続いていますね。こういうときは映画館でゆっくりしたくなりますね。
今夏、大注目されていた映画が絶賛放映中ですね。そう、細田守監督の『未来のミライ』です。
夏になったら一度はみたくなる、時をかける少女やサマーウォーズなどを手がけた巨匠の新作です。
公開前から注目されていただけに、公開されてからは悪い評判が目立っているようです。
見に行こうか迷っていまいしたが、本当に面白くないのか気になったので確かめに行ってきました。
あらすじ
ある日、甘えん坊の
に、
生まれたばかりの妹がやってきます。
両親の愛情を奪われ、初めての経験の連続に
戸惑うばかり。
そんな時、“くんちゃん”はその庭で自分のことを「お兄ちゃん」と呼ぶ、
不思議な少女 と出会います。“ミライちゃん”に導かれ、時をこえた家族の物語へと旅立つ“くんちゃん”。
それは、小さなお兄ちゃんの
大きな冒険の始まりでした。待ち受ける見たこともない世界。
むかし王子だったと名乗る謎の男。
幼い頃の母との不思議な体験。
父の面影を宿す青年との出会い。そして、初めて知る「家族の愛」の形。
さまざまな冒険を経て、
ささやかな成長を遂げていく“くんちゃん”。
果たして、“くんちゃん”が
最後にたどり着いた場所とは?
“ミライちゃん”がやってきた本当の理由とは―
評判が良くない原因は?
クンちゃんの声に違和感
物語が始まってすぐ主人公であるくんちゃんが登場します。そこで感じる違和感。
「ん?男の子、女の子どっちだ? 子供の声っぽくないぞ」
とにかく声優さんの声とキャラクターの見た目がマッチングしません。物語を通してこの違和感が続くのでなかなか引き込まれにくい!

上白石萌歌 日本の女優、ファッションモデル、タレント。鹿児島県鹿児島市出身[2]。東宝芸能所属。姉は女優・歌手の上白石萌音。(引用:Wikipedia)
大流行した『君の名は』で三葉役を演じた上白石萌音の妹です。
お姉ちゃんのほうがよくテレビで見かけますが、最近は妹の萌歌さんも露出が増えてきていますね。
二人ともそっくりでとても仲の良さを感じます。
けっして演技が下手なわけではないですが、今回のキャラクターと声が合っていないのが残念でした。
キャラクターに声を合わしてこそ声優だという意見も出そうですが。
声優としての技量はもう少しかもしれないですね。
ストーリー性がない
今回の物語は、くんちゃんが過去や未来でその当時の家族と会い様々な出来事を経験するというものでした。まるでショートストーリー集のようでしたね。一個ずつのショートストーリーには繋がりがないので、全体的に展開が少ない構成になっていました。
サマーウォーズのような分かりやすい物語を期待していた人には、ギャップで「あれ、つまらないぞ」となったかもしれませんね。
疑問点① ゆっこ(ペットの犬)が擬人化しているのはなぜ?
くんちゃんが駄々をこねて一人で中庭に飛び出すシーンがあります。
そこで突然現れる謎の男。かつて家の王子だったというその男はなぜかくんちゃんに愛情について問いかけます。
謎の男の正体!擬人化した飼い犬ゆっこ
え、なんで??
これが率直な感想でした。
小さな子供に特有のアニミズムかな?とも思いまいたが、未来のミライも擬人化したゆっこへの疑問に触れているのでアニミズムでもくんちゃんの妄想でもないようです。
結局、物語の中でその理由に触れられることはありませんでした。
疑問点② なぜ未来のミライが過去に来たのか?
物語の中で高校生になった未来のミライちゃんが数回登場します。
最初は雛人形を片付けさせるために過去にやってきます。節句を過ぎても飾っていると一日につき一年婚期が遅れるという言い伝えを真に受けたみたいですね。
わざわざそれだけのために過去に来るだろか?と思いますが。(笑)
その後も登場シーンがありますが、「なんで来たの?」と正直はてなマークが浮かびました。
理由もなく登場するので「う~ん」となりますね。
疑問点③ これは現実?それともくんちゃんの夢?
物語の中ではてなマークが頭に浮かぶシーンが出てきたと思います。
それを解決する考え方ががすべてくんちゃんの夢という夢落ちです。
しかしこれにも少し無理があるかもしれないですね。ただの夢にしては事実に沿っているということです。
くんちゃんがそもそも知らないはずのことを夢で見ることができるでしょうか?
具体的には、最後の東京駅と思われる駅でくんちゃんが迷子になるシーンです。
一人ぼっちの国行きの新幹線に吸い込まれそうになります。また、新幹線がくんちゃんに喋りかける場面もありますね。
もしかしたらここはくんちゃんの頭の中で起こっていたことなのかも。それこそアニミズムだったのかもしれません。
疑問点④ くんちゃんが過去や未来にどうやって飛んだの?
くんちゃんは過去や未来の家族と様々な経験をします。
お母さんの子供時代や曾祖父の青年時代、高校生のミライがいる時代に飛びます。
この謎は物語の最後で少しだけ明らかになります。
家族の過去や未来の記憶が集まったメモリーツリーの存在
未来に迷い込んだくんちゃん。
ひとりぼっちの国行きの新幹線に吸い込まれそうになりますが、そこで高校生になったミライが現れます。
そのまま空に飛んだかと思えば、大きな木に向かっていきます。
そこで存在が明らかになったのがこのメモリーツリーです。
くんちゃんは他の記憶に迷い込んでしまったのではないか
何が原因で他の記憶に迷い込んだのかわかりませんが、中庭にあった樫木とメモリーツリーが繋がっていたのかもしれませんね。
そもそも子どもの頃のお母さんと遊びますが、お母さんは覚えていないのでしょうかね、、、(笑)
良い点はないの?
いろいろとダメ出ししましたが、良い点はないのかというとそんなことはありません。
さすがは名作を多く出している細田守監督。
演出に関しては、脱帽でした。ストーリーにはなかなか引き込まれなかったのですが、なぜか何度かうるっとさせられました。
演出で心を動かすことができるんですね。本当にすごいです。
まとめ
疑問点はいくつかありますが、見方を変えれば良い映画でなはないかと思います。
起承転結のある物語を期待して見るとギャップからイマイチだと感じるかもしれないですが、
「自分の子供の頃もこうだったのかな」
「子供が生まれた頃はこうだったな」
「今まさにこうだよな」
など自己投影しながら見てみると面白く感じるかと思います。